AI・コンサル

不動産仲介業のDX。物件管理・契約・顧客対応をデジタル化する

📅 2026年07月18日
アキナイクロス

RE1_keyvisual

不動産仲介業は、デジタル化が業界全体で遅れている分野だ。大手ポータルサイト(SUUMO・at home等)への情報掲載はデジタル化されているが、社内の業務は紙・Fax・電話が中心という会社が多い。

「物件情報は手書きの台帳」「契約書は全て紙」「顧客の問い合わせはExcelで管理」——これが中小不動産仲介会社の典型的な姿だ。

2022年から宅建業法の改正で電子契約が可能になった。法的な障壁が下がった今、不動産仲介業のDXを進める条件が整った。


不動産仲介業のDX3つの急所

1. 物件管理のデジタル化

物件情報(間取り・価格・設備・写真)を一元管理するシステムを持っていない会社は多い。担当者がそれぞれExcelやメモで管理しているため、情報が属人化し、担当変更時に引き継ぎが困難になる。

クラウドの物件管理システムを導入すると、物件情報の共有・ポータルへの一括掲載・問い合わせ履歴の一元管理が実現できる。

2. 契約業務の電子化

不動産契約は書類が多い。重要事項説明書・売買契約書・賃貸借契約書——これらを電子化することで、印刷・製本・郵送のコストと時間を大幅に削減できる。

2022年5月の宅建業法改正で、宅地建物取引業者が関与する契約の電子化が可能になった。電子契約サービス(クラウドサイン・GMOサイン等)を使えば、対面不要での契約締結も可能だ。

3. 顧客対応・追客のデジタル化

問い合わせが来た顧客を「どの段階にいるか」で管理し、適切なタイミングでフォローする「追客管理」は、成約率に直結する。SFA(営業支援システム)またはCRMを使うことで、問い合わせ→内見→成約の各ステップを可視化できる。

不動産仲介DXで得られること

  • 物件情報の鮮度維持:成約済み・価格変更をリアルタイムで全スタッフが確認できる
  • 契約コストの削減:電子契約で印刷・郵送費が不要になり、契約締結までのリードタイムが短縮
  • 追客漏れの防止:問い合わせ顧客のステータス管理で「連絡を忘れていた」が防げる

注意点

  • 高齢顧客への対応:電子契約を希望しない顧客には紙での対応も継続する必要がある
  • IT重説の要件確認:重要事項説明のオンライン化には一定の要件がある。宅建士証の提示方法等を事前確認すること

実録:地方の不動産仲介会社(スタッフ6名)の事例

【実録:地方都市の不動産仲介会社(スタッフ6名)の事例】
物件情報はExcel台帳と紙のファイルで管理。問い合わせ対応も担当者の手帳とメモに依存していた。クラウド不動産管理システム(月額3万円)と電子契約サービス(月額1万円)を導入。物件掲載・更新の作業時間が週10時間から3時間に削減。電子契約の活用で、遠方の顧客との契約が来店不要で完結できるようになり、エリア外からの成約が増加。

AKINAI-Xのサービスを見てみる


不動産仲介業向けDXツールと費用感

物件管理システム

  • いえらぶCLOUD(月額数万円〜):不動産業特化。ポータル連携が充実
  • ITANDI BB(月額数万円〜):電子申込・内見予約も統合

電子契約

  • クラウドサイン(月額数千円〜):法的効力あり。国内シェアNo.1
  • GMOサイン(月額数千円〜):電子署名・電子印鑑に対応

補助金の活用

IT導入補助金:不動産管理システム・電子契約サービスは対象になるケースが多い。補助率2分の1・上限150万円。


まとめ

  • 不動産仲介業のDXは物件管理・電子契約・顧客追客の3領域が急所
  • 2022年の宅建業法改正で電子契約が解禁。法的障壁が下がった今が導入適期
  • IT導入補助金を活用すればシステム費用の半額を補助できる

AKINAI-Xのサービスを見てみる


著者プロフィール

伊藤健太|株式会社ウェイビー 代表取締役CEO

23歳、病気をきっかけに、小学校友人4名、資本金5万円で起業。2011年から起業支援の行政書士として国内有数の年1,000社超の起業に携わる。その後、売上アップ、仕組み化、新規事業、事業承継、AI、DX化など1万社超の起業家、経営者の成長支援をサポート。全国700回を超える講演、著書7冊。

1986年横浜市生まれ、熊本市在住。慶應義塾大学法学部卒業。元徳島大学客員教授。ダボス会議 U33メンバー。東京都INCU Tokyoメンター。熊本市スタートアップメンター。