【随時更新】ウェイビー支援企業のデジタル化・AI導入補助金採択事例データベース
「本当に採択されるのか?」

補助金の話をすると、必ずこの質問が出る。2,000社を超える支援の中で、私が何百回聞いてきた言葉だ。疑うのは当然のことだ。補助金の情報はインターネットにあふれているが、「実際にどんな会社が、いくら採択されたか」という具体的な事例は意外と少ない。
この記事では、ウェイビーが支援した企業の補助金採択事例を業種別に公開する。同じ業種の事例を見ることで、自社のイメージがつかめるはずだ。随時更新するので、参考にしていただきたい。
製造業の採択事例
製造業は補助金と相性が良い業種だ。設備投資の金額が大きく、ものづくり補助金やIT導入補助金の対象になりやすいからである。
製造業 採択事例サマリ
- 採択補助金:ものづくり補助金(通常枠)
- 対象業種:金属加工業(従業員35名)/愛知県
- 補助額:750万円
- 活用内容:CNCマシニングセンタの導入による自動化・多品種小ロット対応
- 採択ポイント:「既存顧客からの多品種小ロット化ニーズ」を定量データで証明した事業計画書
【実録:金属加工業 × ものづくり補助金採択事例】
愛知県の金属加工会社。主要顧客の自動車部品メーカーから「多品種小ロット対応」の要望が急増していた。しかし既存設備では対応コストが高く、受注を断るケースが続いていた。ウェイビーとの支援開始から3ヶ月でものづくり補助金の申請書を完成。「既存顧客からの引き合い件数・受注できなかった件数」というリアルなデータを添付したことが採択の決め手になったと審査員からのフィードバックにあった。設備導入後、多品種小ロット受注件数は前年比3.2倍になった。
製造業 追加事例(IT導入補助金)
| 企業概要 | 所在地 | 補助金 | 補助額 | 活用内容 |
|---|---|---|---|---|
| 食品製造業(従業員18名) | 福岡県 | IT導入補助金(B類型) | 180万円 | 生産管理システム・在庫管理システムの導入 |
| 樹脂加工業(従業員42名) | 大阪府 | IT導入補助金(デジタル化基盤枠) | 350万円 | ERP(統合業務システム)導入 |
| 木工製品製造(従業員8名) | 岐阜県 | 持続化補助金(成長・分野転換枠) | 150万円 | EC販売サイト構築・写真撮影 |
製造業でIT導入補助金を申請する際の鉄則がある。それは「どの業務プロセスが、どれだけ効率化されるか」を時間・金額で示すことだ。「デジタル化したい」という意欲だけでは採択されない。「現在月80時間かかっている受発注業務を20時間に削減できる」という具体性が必要なのだ。
建設業の採択事例
建設業は補助金を活用しきれていない業種の筆頭だ。「うちは現場仕事だから補助金には関係ない」と思っている経営者が非常に多い。しかし実態は全く逆である。
【実録:建設業 × IT導入補助金採択事例】
埼玉県の内装工事会社(従業員26名)。現場の進捗管理をLINEと電話でやりとりしていた。情報が分散して、材料の発注漏れや二重発注が月に複数件発生。ウェイビーの支援で施工管理アプリの導入を提案し、IT導入補助金で申請。補助額220万円が採択された。導入後、現場での発注ミスがゼロになり、月次の材料ロス削減額が約30万円。1年以内に補助金を受けた投資以上の効果が出た事例だ。
建設業 採択事例サマリ
- 電気工事業(従業員12名・千葉県):ものづくり補助金で360万円採択。現場計測データのデジタル化と見積もり自動化システム開発
- とび・土工工事業(従業員55名・神奈川県):IT導入補助金で290万円採択。工程管理・勤怠管理・給与計算の一体化システム導入
- 塗装業(従業員6名・静岡県):持続化補助金で95万円採択。ホームページリニューアルとWebからの問い合わせ獲得の仕組み化
建設業で特に効果が出やすいのは「施工管理のデジタル化」だ。現場の進捗・材料・安全管理をアナログで回している会社は多い。デジタル化することで、残業削減・ミス削減・採用への訴求という3つの効果が同時に得られるのです。
小売業・飲食業の採択事例
小売業・飲食業は客単価・来客数が直接売上に直結するため、持続化補助金やIT導入補助金の「販路開拓」目的での活用が多い。
小売業の事例
【実録:小売業 × 持続化補助金採択事例】
岡山県の青果店(家族経営・3名)。地域の量販店に客を奪われ、年々売上が下がっていた。「定期宅配」という新サービスのアイデアはあったが、Webサイトも決済システムも持っていなかった。持続化補助金で申請し、Webサイト構築・予約管理システム・チラシ制作に計76万円の補助を受けた。サービス開始3ヶ月で定期会員が60名を突破。月次の安定売上として30万円超が積み上がった。
飲食業の事例
| 企業概要 | 所在地 | 補助金 | 補助額 | 活用内容 |
|---|---|---|---|---|
| ラーメン店(2店舗展開) | 熊本県 | IT導入補助金 | 85万円 | POSレジシステム・顧客管理・売上分析ツール導入 |
| 居酒屋(従業員8名) | 東京都 | 持続化補助金 | 120万円 | テイクアウト販売のECサイト・SNS広告費・撮影費用 |
| カフェ(個人経営) | 京都府 | 持続化補助金 | 50万円 | ホームページ作成・Googleビジネスプロフィール最適化支援費 |
飲食業でよく聞く失敗パターンがある。「補助金でおしゃれな内装にしたい」というケースだ。補助金の使途として認められないものが多く、申請前に確認しないと後悔することになる。支援においては最初に「何に使えるか、使えないか」を整理するところから始めるようにしている。
サービス業・士業・医療の採択事例
サービス業のデジタル化は遅れている業種も多い。だからこそ、一歩踏み出した会社が大きな差別化を実現できるのだ。
サービス業・その他 採択事例サマリ
- 介護事業(従業員38名・福岡県):IT導入補助金で310万円採択。介護記録のデジタル化・シフト管理・ケアプラン作成支援AIツール導入
- 行政書士法人(従業員10名・大阪府):IT導入補助金で90万円採択。電子申請・書類管理・顧客管理のクラウド化
- 美容室(3店舗・愛知県):持続化補助金で130万円採択。予約管理システム・顧客カルテアプリ・Web広告費用
- 学習塾(個人塾・埼玉県):持続化補助金で75万円採択。オンライン授業環境整備・LPサイト作成
介護事業のケースは特に印象的だった。「記録をデジタル化したい」という漠然とした希望から始まったが、支援の中で「残業時間の削減」「離職率の改善」という具体的なゴールを定めた。その結果、申請書の説得力が格段に上がり、採択に至ったのです。
補助金採択の共通パターン
2,000社を超える支援を通じて見えてきた、採択される申請書の共通点がある。それは次の3つだ。
1. 「現状の課題」が数字で書かれている
採択される申請書は必ず、現状の課題を定量化している。「残業が多い」ではなく「月平均40時間の残業が発生し、人件費として月35万円のロスがある」という書き方だ。
2. 「補助金がなければ実現できない理由」が明確だ
審査員が見ているのは「なぜ今、この補助金が必要か」だ。「費用の一部を補助してもらえれば助かる」ではなく、「この補助がなければ投資回収に5年以上かかり、リスクが高すぎて実施できない」という論理構成が必要なのだ。
3. 「導入後の効果」が具体的に書かれている
採択後にどうなるか。売上がいくら増えるか、コストがいくら減るか、時間がいくら節約できるか。この3点を3年後まで見通して数字で書くことが大切だ。
まとめ
- 業種を問わず、補助金採択のカギは「課題の数値化」と「投資効果の明確化」である
- 製造業はものづくり補助金、建設業・サービス業はIT導入補助金との相性が特に良い
- 小売・飲食業は持続化補助金で「販路開拓」の取り組みを支援してもらえる
- 採択される申請書に共通するのは「補助金がなければ実現できない理由の明確さ」だ
- ウェイビーの支援では、申請書作成だけでなく「どの補助金を、どの目的で使うか」という戦略立案から一緒に取り組んでいます
著者プロフィール
伊藤健太|株式会社ウェイビー 代表取締役CEO
23歳、病気をきっかけに、小学校友人4名、資本金5万円で起業。2011年から起業支援の行政書士として国内有数の年1,000社超の起業に携わる。その後、売上アップ、仕組み化、新規事業、事業承継、AI、DX化など1万社超の起業家、経営者の成長支援をサポート。全国700回を超える講演、著書7冊。
1986年横浜市生まれ、熊本市在住。慶應義塾大学法学部卒業。元徳島大学客員教授。ダボス会議 U33メンバー。東京都INCU Tokyoメンター。熊本市スタートアップメンター。
よくある質問
- 小規模な企業や現場中心の業種でも補助金は採択されますか?
- 小規模事業者や建設業などの現場中心の業種でも、多くの採択実績があります。従業員規模や業種に応じた適切な制度を選び、現場の課題や導入による業務効率化の成果を論理的に示すことで、十分に採択される可能性があると考えられます。
- 補助金はどのような費用に対しても使えますか?
- 補助金ごとに認められる使途は細かく定められています。店舗の内装工事など、制度の目的から外れる経費は対象外となるケースも少なくありません。申請を検討する際は、導入したい設備やシステムが対象要件に合致しているか事前の確認が重要です。
- 審査で採択されやすくなる申請書のポイントは何ですか?
- 業務の課題や導入効果を具体的な数値で示すことが大切です。単にデジタル化を進めたいという希望だけでなく、作業時間の削減幅や人件費のロスなど、現状と将来の変化を定量的なデータで説明することで、説得力のある申請書になるとされています。
