AI・コンサル

チャットツール比較。Slack vs Chatwork vs LINE WORKS。中小企業の選び方

📅 2026年07月20日
アキナイクロス

「とりあえずLINEで連絡していたが、取引先の情報と社内の雑談が混ざって困った」——私はこの相談を何度も受けてきた。

チャットツール比較。Slack vs Chatwork vs LINE WORKS。中小企業の選び方

チャットツールの選定を後回しにする中小企業は多い。だが、連絡手段が整理されていない会社ほど、情報の抜け漏れとミスが増える。

2,000社を超える支援の中で見えてきた、Slack・Chatwork・LINE WORKSの違いと、業種別の選び方を整理する。


個人LINEでの業務連絡が限界を迎える理由

個人LINEはビジネス利用を想定していない。この一点に尽きる。

社員の個人アカウントに取引先が直接メッセージを送る形になるため、退職時に連絡先が引き継げない。既読・未読の管理もグループが増えるほど崩れる。プライベートの連絡と業務連絡が同じ画面に並ぶことで、返信の見落としも起きる。

さらに、個人LINEでは誰がいつ何を発言したかの記録を会社として管理できない。トラブル時の確認ができず、言った言わないの水掛け論になる。

正しい考え方:業務用チャットツールは「情報の整理」と「退職時の引き継ぎ」のために入れる。便利機能を求める前に、この2点だけでも導入価値がある。


この記事で答える問い

Slack・Chatwork・LINE WORKSは何が違い、自社はどれを選ぶべきか。費用・機能・使いやすさ・外部連携の4軸で比較する。

3ツール比較表

項目 Slack Chatwork LINE WORKS
無料プラン あり(履歴90日) あり(7人まで) あり(100人まで)
有料プラン目安 1人月1,050円〜 1人月700円〜 1人月450円〜
使いやすさ ITリテラシーが必要 直感的で覚えやすい LINEと同じ操作感
外部連携 豊富(2,000種以上) 中程度 LINE公式アカウント等と連携可
社外連絡 Slackコネクトで可能 コンタクト機能で可能 外部連携は限定的

Slackの強みと弱み。ITツールに慣れた組織向け

Slackは外部ツールとの連携数が圧倒的に多い。Googleカレンダー、各種SFA、開発ツールまで幅広くつながる。チャンネル運用に慣れれば情報整理力は高い。

一方で、初めてチャット系ツールを使う社員には、チャンネル・スレッド・DMの使い分けが直感的でない。導入初期に迷う社員が一定数出る。

向いている業種:ITに慣れた社員が多い会社、外部ツールを多用する会社。士業事務所でクラウド会計・契約管理ツールと連携させたい場合にも合う。


Chatworkの強みと弱み。ITが苦手な社員がいる組織向け

Chatworkは画面がシンプルで、メールに近い感覚で使える。タスク管理機能が標準搭載されており、「誰が・いつまでに・何をするか」をチャット内で完結できる。

外部連携数はSlackほど多くないが、中小企業が実務で使う範囲では十分な連携先が揃っている。

向いている業種:建設業、製造業など、現場にITが得意でない社員が多い会社。取引先とのやり取りが多い士業事務所にも向く。


LINE WORKSの強みと弱み。現場スタッフが多い組織向け

LINE WORKSは普段のLINEとほぼ同じ操作感で使える。これが最大の強みだ。新しい操作を覚える負担がほとんどない。

無料プランでも100人まで利用できるため、小規模事業者にとって導入ハードルが低い。一方で、外部ツールとの連携はSlack・Chatworkに比べると弱く、業務システムとの深い連携には向かない。

向いている業種:飲食店、小売店など、パート・アルバイトを含む現場スタッフが多い会社。シフト連絡や店舗間の情報共有が中心の業種に特に合う。

AKINAI-Xのサービスを見てみる


Microsoft TeamsとMessengerはどう違うか

Microsoft 365を契約している会社ならTeamsが選択肢に入る。Word・Excel・Outlookとの連携が深く、社内会議のオンライン化も同時にできる。ただし、Microsoft 365を使っていない会社が新規で導入するメリットは薄い。

Messenger(Facebook)は個人利用の延長線上にあるツールで、法人での情報管理・権限設定の機能が弱い。取引先との簡易連絡には使えるが、社内の主軸ツールには向かない。

チャットツール選びで最初に確認すべきは「今すでに契約しているサービス」だ。Microsoft 365を使っているなら、まずTeamsを検討対象に入れる。


業種別・おすすめの組み合わせ

業種別・おすすめの組み合わせ

  • 製造業:Chatwork(現場と事務所のやり取りが多く、タスク管理機能が活きる)
  • 小売業:LINE WORKS(パート・アルバイトへの操作説明が不要)
  • 士業:Slack(クラウド会計・契約管理ツールとの連携を重視する場合)またはChatwork(社外とのやり取りが多い場合)
  • 飲食業:LINE WORKS(シフト連絡・店舗間共有が中心)
  • 建設業:Chatwork(現場監督とのやり取りをタスク化しやすい)

どの業種でも共通するのは、「全員が迷わず使えるか」を最優先で判断することだ。機能の豊富さより、現場が使い続けられるかどうかで選ぶ。


まとめ

  • 個人LINEでの業務連絡は情報管理と引き継ぎの面で限界がある
  • Slackは外部連携の豊富さが強み。ITに慣れた組織向け
  • Chatworkはタスク管理と分かりやすさが強み。現場と事務所の連絡が多い業種向け
  • LINE WORKSはLINEと同じ操作感が強み。現場スタッフが多い業種向け
  • 既にMicrosoft 365を契約しているならTeamsも検討対象に入れる
  • 機能数ではなく「全員が迷わず使えるか」で選ぶ

AKINAI-Xのサービスを見てみる


著者プロフィール

伊藤健太|株式会社ウェイビー 代表取締役CEO

23歳、病気をきっかけに、小学校友人4名、資本金5万円で起業。2011年から起業支援の行政書士として国内有数の年1,000社超の起業に携わる。その後、売上アップ、仕組み化、新規事業、事業承継、AI、DX化など1万社超の起業家、経営者の成長支援をサポート。全国700回を超える講演、著書7冊。

1986年横浜市生まれ、熊本市在住。慶應義塾大学法学部卒業。元徳島大学客員教授。ダボス会議 U33メンバー。東京都INCU Tokyoメンター。熊本市スタートアップメンター。